投稿日時 2025-06-17 22:54:22 投稿者 ![]() ちぇのあ このユーザのマイページへ お気に入りユーザ登録 |
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今居る階層と、上層を繋ぐ連絡通路には、逃げ延びた魔物達が犇めき合っている。 樹上を下るのもまた危険ではあるが・・・。 何も妨害も障害も存在しない今ならば・・・。 里乃愛は咲桜里を励まし、荒れ果てて食料を期待できない飢餓の中を・・・。 精霊と違い、現人神と言えども生身の脆い人間の身体は、狂おしい程の飢餓と睡眠不足に依る幻聴や幻覚 に見舞われる。 奇跡的にありつく食事の最中で、人で在ろうとし続ける心と、暴走仕掛ける本能が少女の中でせめぎ合い葛藤する。 負の情念に支配され掛ける精神を少女は必死に払い除ける。 木の葉の擦れる音、かさりと鳴る枯れ葉の音でさえ、恐怖は伝染し幻惑に囚われる巫女。 虚ろに漂う視線と不規則にふらつく動く。 必死に看病する精霊の存在にも気付かず、巫女は己を蝕む悪意に満ちたモノに奇声を張り上げやがて発狂する。 |
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